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白虎神王

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だにえるなべ 第3話
ケロちゃんが興味深げに僕のリュックサックに跳び乗った
『なんだかこの袋から甘い香りがするぞ』

僕はリュックサックをひっくり返し中に入っていた物を床にひろげた

…小銭袋、ハンカチ、携帯電話、そして板チョコ…


ケロちゃんはチョコの周りをくるくると跳ねている
『ケロちゃんって チョコ好きなの?』

僕はチョコを小さく割ってケロちゃんに食べさせた
『おっ これ甘くて美味しいな』

ケロちゃんは幸せそうな表情を浮かべている
『チョコ好きなカエルって珍しいね』

ケロちゃんの両頬が大きく膨らんだ
『俺様はカエルじゃねぇぇぇ!』
『今見えているカエルの姿は、ハルシオンが持っているイメージを具現化したものだ!』

怒られながら僕が考えていたのは

…ケロちゃんって面白い…
 


 
ちょっと大きめのチョコの欠けらをあげながら
『さっき言ってた願い事を叶えてくれるって話だけど…本当?』

ケロちゃんはチョコを口いっぱいに頬張りご機嫌そうである
『あー(もごもご)』
『ちょっとだけ待って(もぐもぐ)』

口の周りについたチョコを長い舌で綺麗にしながら
『んーと? 何の話だっけ?』

『あぁ 願い事か』
『もちろん本当だ』

この時、ケロちゃんの目が一瞬鋭くなった気がした
『ただしゲームに参加して最優秀賞… つまりMVPを獲れたらだな』

僕は目を輝かせてケロちゃんを見つめた
『ゲーム? 僕ゲーム得意なんだよ』
『アクションゲームとか、特に格闘技ゲームはクラスで一番強いんだ』

ケロちゃんが大きなあくびをした
『俺が言っているのは、子供のテレビゲームではない』
『簡単に説明するとだな んーー 簡単に言うと…』
『…心理ゲームかな』


…よくわからないけど、なんだか面白そうです…

『その心理ゲームって、ケロちゃんと戦うの?』

ケロちゃんは目をつむり首を横に振った
『いいや 戦うのは俺じゃない』
『俺はハルシオンにこれを渡しに来ただけだ』

いつのまにかケロちゃんの足元に封筒が置いてあった
『何それ?』

ケロちゃんは黙って封筒を口にくわえ、僕の手のひらに跳び乗ってきた
『封筒の中を見てもいいの?』

僕はおそるおそる封筒を覗き込んだ

…便箋が一通入っている…


便箋には《 招待状 》と大きく書かれている

ケロちゃんが囁く
『そろそろ時間だ 行くぞ』

僕は驚いた
『えっ 行くって 今すぐなの?』

『ち、ちょっとだけ待って』

ケロちゃんが手のひらで跳ねる
『ゲームに遅れてしまう 待てないな! 行くぞ!』

僕はぎゅっと手のひらを閉じた
『ぐをっっ!! 何をする!』

ケロちゃんは手の中でもがいている
『おやつのチョコ取ってくるよ』

ケロちゃんの目が輝いた
『… 仕方ないな… 待ってあげるか』

リュックサックにお菓子を詰め込んだ
『準備はいいか?』
『では出発!』

僕は右手を天高く上げた
『しゅっぱぁーつ!』

ケロちゃんのノドがひときわ大きく鳴った
『ゲコッッ』

僕とケロちゃんの姿が夏の日射しの中へと消え
チョコの甘い香りだけが部屋の中に残った…
 

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だにえるなべ | 20:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
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