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白虎神王

Author:白虎神王

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◆超極寒村  ⑪「暖かな風の中で」
円卓ではキュービがニヤリとほくそ笑んでいました
マテンローは苛立ちが隠せず荒々しく声を張り上げました
「納得いかないぞ! 今のは何故、妖狐の勝ちなのだ!!」
キュービは呆れた表情でマテンローの問いに答えました
「そういうルールだからですよ マ・テ・ン・ロー・さん」
そして円卓の上に置いてあった一冊の青い本をマテンローへと渡し
「ご自身の目で確認されてはどうですか?」と挑発的な言葉を投げかけた
マテンローは頭を掻きむしりながら、
「ダニエル鍋レシピ」と表紙に書かれたその本を読み始めました
それはゲームのルールが記されている本のようです

ダニエルは何故か満足そうな表情で二人の会話を聞いています
その表情にキュービが気づきました
「どうかしましたか? ダ・ニ・エ・ル・さん」
その言葉が聞こえていなかったのか、ダニエルは何も答えません
無視されるのが嫌いなキュービは、円卓を強く叩きました
「私の勝ちですよ ダ・ニ・エ・ル・さん」
マテンローはその音に驚き、キュービを睨みました
 


 
ダニエルはキュービの言葉にようやく気がつき、こう答えました
「そうですね ゲームは貴殿の勝ちです」
このダニエルの言葉がキュービの怒りを煽ったようです
「ゲームは、とはどう言う意味でしょうか この勝負は私の勝ちですよ」
キュービは立ち上がってダニエルを鋭く睨みつけています
ダニエルは困惑の表情でキュービに深々と頭を下げました
「失礼しました 表現が悪かったようです」
「もちろん貴殿の勝ちです 勝負も、ゲームも」

キュービは納得したのか椅子に深々と座りました
突然、マテンローが読んでいた本を放り投げて怒鳴りました
「俺様は力なら 誰にも負けないぞ!!」
この素っ頓狂な言葉にキュービとダニエルは笑い出しました

ダニエルは瞼を擦りながら話しました
「今日のところは、これで終わりにしますか?」
キュービもあくびをしています
マテンローだけが不服そうな表情でいました

ダニエルは立ち上がり、両手を天高く広げて呪文を唱えました
『 ダニエルの名の下に ミツャスの魂よ 元の世界へと還り給え 』

鍋状装置が赤く輝き、光の中からミツャスの姿が現れて
そのまま光の中へと戻って行きました

ダニエルは何故か満足そうな表情で二人に言った
「 楽しい時間をありがとう では失礼します 」


 

 …… … 誰かに起こされミツャスは目を覚ましました

今日は山賊村で風雲市があり、その休憩中に座敷で眠ってしまっていたようです
とても不思議な夢をミツャスは見ました
それは北の最果ての超極寒村という所で、狐の魔物に襲われた夢でした
額に汗をかき、うなされていたようです
ノドがカラカラに乾いていました
ミツャスを揺り起こしてくれた娘さんがお茶を持って来てくれました
その娘さんに何処かで会ったことがある気がしますが
まだ頭が寝ているのか少しクラクラして思い出せません

突然ミツャスの表情が変わりました
そうです 夢の中で出会ったキキョーにそっくりなのです
ミツャスを起こしてくれた娘さんの名前は《 桔梗 》と言うようです

何故かミツャスの右手には赤く厚い本が握られていました
綺麗な刺繍が施されてた赤い本は『 ダニエル予言書 』と書かれていました
読んでみると、狼と狐が出てくるおとぎ話のように思えます

この本を握り締めながら寝ていたからなのでしょうか
ミツャスはこの本と同じ内容の体験を夢の中でしたような気もしました

変わった内容のおとぎ話で、その最後の頁は

『 赤き光の帯に包まれし 聖なる武人が舞い戻りし時
  真なる力に目覚め 世界に暖かい風が訪れる    』


という言葉が綴られていました


遠くでミツャスを呼ぶ声がします
オークションが既に始まってしまっているようです
ミツャスは慌ててオークション広場へと駆け出しました

オークションは次で最後の品になるようです
最後の品はミツャスが用意してきた物なのです
どんな物なのでしょうか
市に訪れた村人たちも興味があるようです
たくさんの人がこの広場へと集まっています
その視線はミツャスに注がれていました

祭事委員が品物の紹介を始めました
その品物とは、ミツャス銘の駄洒落本でした
ミツャスは得意気に自信のある駄洒落を三つほど読み上げました
広場に冷たい風が吹いてきて、村人たちの体温を奪っていきました
どうやらミツャスが真なる力に目覚めるには、もう少し刻を重ねる必要がありそうです

気がつくと、広場に集まっていた沢山の人がいなくなっています
ミツャスの駄洒落本は値がつかずに売れ残りました
さきほどからミツャスをジッと見つめている少年がいます
その少年の胸では首飾りが赤く輝いていました

この本に興味があるのでしょうか
ミツャスは少年に本をあげることにしました
もちろんお金などは受け取っていません


境内で少年はミツャスの書いた駄洒落本をとても嬉しそうに読んでいます
市での買い物を終えた兄が少年のもとへ戻ってきました
少年が読んでいる本をどこから持ってきたのか分からず
兄は首を傾げながら少年に尋ねました
少年は後ろを向き、神社にいる青年を指差し
あのお兄さんに貰ったと言っています

振り返った海斗の瞳に映っていたのは
桔梗の手をしっかりと握り締めたミツャスでした


笑顔こぼれる村人たちと、暖かな風の中で






《 超極寒村  キャスト紹介 》



★Game Master
         海斗
         流星


★村人
 占い師
         ヨスノ

 霊媒師
         シロー

 双子
         チャッキ
        ピィノ

 狩人
         シーキ

 村人
        キキョー
         ハィパ
        ツチャ
        ゆうが
        ユーキ
        モッチ
        ケージ
        ビャッコ

 狂人
         カーノン



★人狼
        ハーニバル
         ナッメ
        ヨーロ



★妖狐
         太郎さん
        ャン




★Special Thanks
        ダニエルさん
         ミツャス
        桔梗




 
 この物語はフィクションです。実在の人物、団体、事件、長久手サンには関係ありません。
 
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2006-11 超極寒村 | 20:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
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