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白虎神王

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◆超極寒村  ①「風雲市」
足早に村から村へと走り回っている青年がいました
彼が山を二つ越えた [ 山賊村 ] にようやく辿り着いた頃、朝日が昇り始めました
山賊村と物騒な名前なのですが実際に山賊や野盗団が住んでいる訳ではなく
とても静かで平和な小さな村です
朝から神社に人が集まって話し合いが行われています
どうやら大きな市が今日この村であるようです
市は年に数回行われており、近隣の村人たちがこの山賊村に集まり賑やかに楽しむ行事です
国の名前から [ 風雲市 ] と皆に呼ばれ親しまれていました
様々な名産品、名匠の生産品の出店そして遊戯やオークションなどもあるようです

村の祭事委員であるミツャスは、打ち合わせと前準備のために朝早くから来ていました
打ち合わせを終わらせ、自分の担当する場所の準備へと向かいます
今回の目玉の一つであるオークション広場です
オークションは価値の高い生産品や珍しい貴重な品まで出品されていて毎回人気があります
ミツャスは本番に備え何度も出品者名簿を確認しています
一番最後の頁を見て何故か嬉しそうな顔をしていました




太陽が高くなってきて、広場には少しずつ村人たちが増えてきました
なにやら雑貨屋の前が騒がしく人だかりが出来ています
人込みをかきわけ前の方へと進むと、変わった風貌の青年たちが曲芸を披露していました
大道芸人と呼ばれる人たちが、市を盛り上げようと参加してくれているようです
棍棒や玉などをクルクル回転させながら空中に放り投げて、後ろを向いて上手に受け止めたりしています
子供たちは一番前でかぶりつくようにして楽しそうに見ています

人だかりの後ろの方で悲鳴が聞こえ、皆が一斉に振り返りました
数名の傾奇者が雑貨屋で暴れていて店主が絡まれています
まわりにいる村人たちは遠巻きに見ているだけです
ミツャスは店先に立て掛けてあった竹刀を手にすると
店主をかばうように前に立ちふさがりました
いきり立った傾奇者たちは野剣を振り回しながら襲い掛かってきました
囲まれたと思った次の瞬間、バタバタとミツャスに倒されていく傾奇者たちの姿がありました
傾奇者たちは完全に気絶しているようでピクリとも動きません
周りで見ていた村人から拍手と歓声が沸き起こり
雑貨屋の店主はミツャスに何度も何度もお辞儀をしています


ミツャスは近くの屯所に傾奇者たちを引き渡して山賊村へと戻りました
広場には多くの村人が来てくれています
オークションまではまだ時間があり、神社の本殿で休憩する事にしました
今日は朝からよく晴れていてポカポカ暖かいのですが、風が吹くと少し肌寒く感じます
本殿の休憩場所では巫女さんが団子とお茶を用意してくれていました
団子を食べてお腹が落ち着いたせいか眠くなってきました
座敷に上がり少し横になる事にしました
そこにはたくさんの書物がそろえられていて
その中でも赤く厚い本に目が惹かれました

本の表紙は革で出来ていてその周りには綺麗な刺繍が施されており
とても高価な物に思えます
本の題名は、かすれていてよく分かりません
目を凝らしてよく見てみると『 ダ ニ … ル 予 … 書 』とだけ読めます
何の本なのでしょうか
気がつくと、その本を手にしていました
とても厚い本なのですが、持ってみると意外に軽いことに驚きました

しかしその本を開いてみましたが、どの頁も真っ白で何も書かれていません
そして一番最後の頁をめくった時、真っ白だったはずのところに
突如として文字が次々と記されていきます
驚きのあまり本を閉じようとしました
その時です 本が激しく赤く光りだし不思議な声が聞こえてきました。

『 ダ… ニエ… … ル…  ……… 』

その謎の声に導かれるようにミツャスは強い力で本の中へと吸い込まれてしまいました

一冊の赤い本を残して…
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2006-11 超極寒村 | 20:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
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