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白虎神王

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読書感想文「ダニエル鍋」 
 うつけ者がひとり、尾張の国で産声をあげた。
天下布武の旗のもと気の合う仲間たちと共に喜び共に悲しみ、
歴史にそして人々の記憶の中に壮絶な生き様を刻んだ。
遠い昔、戦国時代のことである。



 今宵、天下統一を目指すうつけ者たちが那古野の武家屋敷に集った。
天下人となるための条件はただ一つ、ダニエル鍋を食することだ。
一口頬張るだけで狂気する。
全てを食べ尽くすと悟りが開かれると言われている至高の鍋料理のことである。

異様な熱気に包まれた武家屋敷では、秩序と混沌が混ざり合う波乱の勢力争いが行われていた。
傲慢無礼な人狼が力で奪い取るのか、慇懃無礼な妖狐が混乱に乗じてかすめとるのか、
はたまた団結力で村人たちが静穏を取り戻すのか。
大御神が誰に微笑むのか、誰も知る由がなかった。

夜明けに楽しげな妖狐が囁いた、見えたものは全て理想の幻想。
夕暮れに虚しげな人狼がざわめいた、聞こえたものは全て現実の幻滅。
真夜中に儚げな村人が呟いた、感じたものは全て運命の幻夢。

先走る猜疑の心、暗闇に惑わされ虚偽に囚われ、敗北を喫したのは誰なのか。
後ずさる信頼の心、一筋の光明に導かれ真実を解き放ち、勝利を掴みとったのは誰なのか。

 私は一杯目を無我夢中でたらい上げた。
その感覚は、合戦場で百戦錬磨の猛将と対峙したときと同じであった。
高揚、希望、油断、落魄、畏怖、今宵のダニエル鍋は素材の旨味が最大限に引き出されてる。
しかし何かが違う。
あまりの熱さに舌を火傷したという事ではなく、あまりの鋭さに喉に刺さったという事でもない。
私は鍋の奥底に哀しく光る何かを見た気がした。
二杯目を食べ尽くしたとき、この鍋の恐ろしさにようやく気がついた。

喧騒の中で泣き叫ぶgkbr人狼、焦燥の中で、恐れおののくmjsk妖狐。
静寂の中で非道な能力を解き放つktkr占い師。
安堵の中で疑わしき者を吊し上げるwktk村人たち。

ここまで言えば賢明な方はお気づきだろうか。
ダニエル鍋の祖である「汝は人狼なりや?」そのタイトルに注目して頂きたい。
これは人狼が主役なのだ。しかしながら大義名分の旗を掲げているのは村人である。
そのために人狼を狡猾な悪として我々は誤認しているのだ。

人狼は村人たちの快楽のために誘い込まれた哀しき存在であり、
妖狐は村人たちの娯楽のために釣り出された悲しき存在なのだ。

 「汝は人狼なりや?」は、2001年に米国のゲームメーカーから発売されたパーティーゲームである。
同年9月11日、米国同時多発テロが起きた。
それを受け、米国を中心とする北大西洋条約機構(NATO)はアフガニスタン戦争を開始した。
人の心の奥にこそ深い闇が棲んでいるのだ。
ダニエル鍋は現代社会における政争の象徴なのかもしれない。
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鍋日記 | 23:59:59 | Trackback(0) | Comments(0)
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